平成18年1月1日現在の本邦における不法残留者数は20万人弱であり,過去最も多かった平成5 年以来一貫して減少傾向にあり、その時点と比して約10
万人( 35% ) の減少となっている。
これは、「安全・安心な社会を取り戻すという治安対策の観点から、 平成1 6 年からの5 年間で、不法滞在者を半減させる。」との政府目標に沿って実施している水際における厳格な入国審査、関係機関との密接な連携による入管法違反外国人の積極的な摘発、不法就労防止に関する積極的な広報など、総合的な不法滞在外国人対策の効果によるものと思われる。
1、不法滞在の意味と分類を紹介しなければならない
一般に、有効なビザなしに日本に在留していることをひとまとめに「オーバーステイ」、「不法滞在」という。その不法滞在にもいろいろな種類がある。それは:
1、不法入国
(偽造パスポートの使用)
2、不法上陸
(密航など)、
3、不法残留
(ビザの期限切れ後も滞在していることを指す)
4、資格外活動
(就労禁止違反もしくは資格の枠を超えて活動している)
どちらにしてもこうした不法滞在の外国人は摘発されれば即退去強制(強制送還とも言う)、つまり強制的に本国へ送り返されることになっている。
退去強制で本国へ送り返された場合は、最低でも5 年間(過去に退去強制歴などのある外国人に対する上陸拒否期間は10年)日本入国のビザを取得することが出来ない(入管法第5条第1項9号)。また、帰国してから五年以内に日本にくるはずがないだが、名前を変えたパスポートを使って再入国する例も少なくない。これら不法滞在者については、「3年以下の懲役若しくは禁錮若しくは300万円以下の罰金に処し、またはその懲役若しくは禁錮及び罰金を併科する」(入管法第70条)と規定されている。
すなわち、ある違反行為に対し、刑事手続と行政処分(退去強制手続)が同時に別個の処分として進められる。
当事務所ではこれら不法滞在外国人のための「在留特別許可」取得陳述に成果を上げている。
昨年11月に入管に出頭した中国人女性(福建省福清市出身)は今年の4月中旬に「在留特別許可」を取得した。この女性は偽装結婚で入国しその後離婚。数年後に日本人男性と知り合い結婚したケースです。
また、今年2月に入管に出頭した中国人男性(福建省平潭県出身)は密航で来日し、日本人女性と結婚し、法務省で面談後約1ヶ月で正規の外国人登録カードを受領した。
さらに、同じ2月に入管に不法滞在容疑で収容された中国人女性(遼寧省出身)は日本人男性との婚姻届を提出し仮放免後、「在留特別許可」取得陳述をした。
不法滞在者が日本人と結婚した場合でも、退去強制手続を免れることはできないが、日本人の配偶者がいることは法務大臣の裁決(入管法第50条1項)にあたって、大きな有利な情状の一つにはなりえます。しかし、日本人と結婚していれば必ず法務大臣の「在留特別許可」が得られるというものでもないことも承知しておく必要があります。偽装結婚が頻発しているため、厳重な審査が行われ、その結果真正な夫婦でも許可されないことが多々あるからです。
以上の1 と2 は最初に違法と知っていたのに、出稼ぎの目的で入国してしまう。その人たちの流れはほとんど同じく、不法入国働く強制送還の動きである。その中では、日本に入国する前に悲惨なことにあった人が少なくない。それは単純な違法モデルとして、このレポートでは論じない。
3 番の不法残留者は今回私は主に論述したいポイントである。
私は知り合った不法滞在者はすべてその範囲に属するから、現状と問題を発見するために、実例として調べた結果をここで紹介したいと思う。
2、中国の不法滞在者の事例と発見した問題
(事例)
A:SEKI さん(男43 歳)
1982年中国上海医科大学卒業して、84年来日、一年目は日本語学校だった。二年目は立教大学に進学して、学費が高い原因で不法残留になった。マッサージの医師の仕事して、7
年日本に滞在して1993 年帰国した。現在は中国上海の日本会社OO ツールで生産部部長として働いている。1999 年生産のISO900 の資格をとるために、パスポートで王という仮名で日本に出張した。今も日中の間でしょっちゅう来往している。
B:W さん(男32 歳)
就学ビザで1989―1993 日本に滞在、レストランと居酒屋でアルバイトして、日本の女性と結婚して、夫婦二人は中国に帰った。
C:SHU さん(女40 歳)
三ヶ月のビジネスビザで1992 年入国して、5 年で日本に不法滞在して、日本人と結婚した。
D:SONG さん(男38 歳)
1990 年就学のビザで入国して、93 年発見されて中国に強制送還され、94 年偽造パスポートの使用してビジネスビザで再入国して、近いころ帰国した。今まで稼いた金で中国で自営している。
ほかの事例もあるが、基本的にはそういうモデルで、以上の四つは私は訪問した典型的な不法滞在の事例として挙げる。その人たちとの接触したことから、私はある程度の共通点を気づいた。まず、不法残留の男性のほうは自分が十分なお金を貯めたと思ってからすべて帰国の道を選べる。女性の場合は、特別残留許可を求めるために、日本人と結婚する。それから、最初は就学のビザで日本に留学しようと思って不法残留になってしまうのはほとんど「学費が高すぎる」、「向こうの家族に送金しなきゃ」、「もう勉強する年齢ではない」などの原因のである。また、帰国してから五年以内に日本にくるはずがないだが、名前を変えたパスポートを使って再入国する例も少なくない。そこで、問題を発見した。不法滞在になった主な要因は経済的な原因と日本政府留学政策の不完備と不合理、それに中国側であれ日本側でであれ、法律には抜け道がある。そして、不法滞在者に対する日本社会の態度の冷たさ、厳しさなどを考えられる。
3、「不法滞在」が発生した要因
不法滞在が発生した要因はいったい何なのか、ここでは自発的な移動要因と受け入れ側のプル要因を二つ分けてまとめた。以下のように、アジアあるの所得水準比較のグラフを見てみょう:
| 地域・国 |
人口(万) |
一人あたりGNP ドル |
日本=100 |
| 日本 |
124.5 |
28190 |
100 |
| 中国 |
1162.2 |
470 |
1.7 |
| 韓国 |
43.7 |
6790 |
24.1 |
(資料出所世界銀行1994 年「World Development Report」)
| 非農林漁業 1994年 |
|
|
| 国(地域) |
期間 |
通貨単位 |
|
| 日本 |
月 |
円 |
288,400 |
| 韓国 |
月 |
ウォン |
1,099,000(約91583.3円) |
| 中国 |
月 |
元 |
378.17(約5672.5円) |
(資料出所総務省統計http://www.stat.go.jp/data/sekai)
90 年代の日本はアジアの諸国の中で一番収入が高い国であることがわかる。それに、ほかの国となかなかな差がある。そのときの中国の五十倍以上の格差があり、NIES
諸国のひとつである韓国とも四倍以上の格差がある。つまり、日本へ向けた外国人労働者の流れが生まれた大きいな要因として、所得格差が重要であるとは否定できない。確かに日本の一ヶ月の賃金が送り出し国の一年分あるいはそれ以上の所得に値することが、自分の母国の地位や職業を投げうち、日本に行って働こうとする動機を形作っていることは間違いない。つまり、自発的な移動のもっとも重要な原因は自分の国での生活現状が不満足であることが考えられるだろう。
次に受け入れ側である日本のほうの要因は、いわゆるプル要因も大切である。戦後の日本は高度経済成長期を経って、著しく経済が発展した。1988 年から1994
年ごろ、日本の経済は歴史的なトップになった。そのとき至る所まで仕事チャンスがたくさんある。仕事のチャンスが多いである以上、労働力の需要が言うまでもなく高まっていく。しかし、日本の人口が世界大戦のあと、かなり少ないから、それに、厚生省の人口問題研究所が発表した「日本将来推計人口」によれば、日本社会は超高齢社会に向けて急激に突き進んでいる。日本はかなり労働力が欠していることで、外国からの労働力の輸入が必要になっていく。
その両方の原因で、日本に労働力として輸入した不法滞在者の現状はどうなるだろうか
4、中国の不法滞在者の現状と問題
まず、中国の不法滞在者の在留資格別の図を見てみよう:
| 在留資格 |
|
|
| 総数 |
32,896 |
|
| 短期滞在 |
8,115 |
25% |
| 興行 |
212 |
1% |
| 就学 |
9,014 |
27% |
| 留学 |
3,805 |
12% |
| 研修 |
1,172 |
4% |
| その他 |
10,578 |
31% |
資料出所:法務省統計(2000 年1 月)
http://www.moj.go.jp/PRESS/000321-2/000321-2-4.html
その資料の数字から見ると、一番多いのは短期滞在と就学の在留資格である。短期滞在は中国の場合は主に三ヶ月のビジネスビザである。そこでは、中国政府と日本政府はそれぞれパスポートの発行とビザの検査の不足が解れる。
つまり、ビジネス短期ビザの法律上の抜け道を使って、日本に不法残留することが出来る。それから数少なくない就学と留学の場合は前も述べたように、日本政府の留学政策が健全ではないと否定できないだろう。事例A
は「もう勉強する年ではない」、それは確かに言い訳かもしれないだが、ある程度に事実を反映している。日本政府はそのとき留学生を受け入れた時は、ほとんど年齢の制限がなかった。SEKI
さんのような30 歳ぐらい家族を持っているまだ日本で留学
にくる人は少なくない。「一年100万円ぐらいの学費を払うのがもったいない」、「借金して留学するから国に送金しなきゃ」などの原因で、進学をやめて不法残留の身分で働く留学生はそのときほとんどであった。日本政府は十万人の留学生の目標を達するために、留学生側の経済的な状況を事前に考えずに、対応の政策や法律も健全しないまま、慌てて留学生を受け入れるのが「走れば回れ」に当て嵌まったのではないだろうか。
不法滞在者があまりにも多いため、必然的に犯罪が増加するのは確かに道理に通じるのだが、それは本当にわずかな一部分のだろう。不法滞在者にたいする反感する人たちは不法滞在者が日本のある程度の就職機会を奪って、それにいろいろな社会問題が出てくるという意見だった。
そして、マスコミをこういう問題をわざと宣伝して、ますます誤解を生み出された。その最も悪質な例としては、石原知事の地震が発生するとき、治安を維持するため、自衛隊を利用する必要があるというような行動が出た。犯罪は世界的の問題だから、どこでもある。「三国人」なんかに責任に押し付けるのは決していい解決方法ではない
のだろう。その人たちを同情する人の意見は、不法滞在の法律を違反したが、ほとんどの人たちが日本の経済に貢献を出て、法律を守って生活している。「この「不法就労」こそが,かつては人手不足を解消する人材として,現在では安上がりで使い捨て可能な労働者として,いわゆる3K職場などで,活躍を求められているのである。彼ら
は,ギリギリで経営を維持している企業にとってはもはや不可欠な労働者であり、ひいてはこの不況下で、なんとか日本の社会体制を維持している人々ともいえるのである。」
(『「不法滞在」外国人と市民社会』経済科学通信1999 年12 月号)
日本の労働省が1988年1月26日通達で職業安定法、労働派遣法、労働基準法など労働関係法律は日本の国内における労働であれば日本人であるかどうかを問わず、また、不法就労であるかどうかを問わず適用されるものであると明言したのに、不法滞在者が遭遇する報償不払い、解雇、労災問題が少なくない。
これにたいして、不法滞在者は雇主との闘うことが難しくて抵抗力が弱いことは事実である。今の日本社会は、必要な労働力を「不法」労働者であることを利用しながら、片方では「不法」そのまま放置し、人として生きていくことの尊厳を無視するという現実のうえにあることを直視すべきではないだろうか。
結論:
私の立場は実に鮮明的である。
まず:日本政府と中国政府は「密航」を防止するように協力すべきだと思う。「密航」は国際的な犯罪問題であるから、片方の国だけ努力しても解決できない。それから、日本政府は不法滞在に対する法律を改善しなければならない。例えば:正規に入国した後に不法滞在者となった者は3年以下の懲役・禁固、または30
万円以下の罰金が課せられるのだが最初から不法入国してそのまま不法滞在している者は強制退去手続きを取って、本国に送還することだけだ。最初から違法行為と承知で来日しているのに、彼らの不法滞在行為に対して罰則規定がないというのはおかしい。正規で来日して不法滞在者となった者と同等の罰、あるいはそれ以上の罰に処するのは密航を有効に防止する一つの方法ではないだろうか。
しかし、世の中では完璧な法律を作れるわけにはいかない。どんな法律でも抜け道がある。そのときは、問題を解決するのに、社会倫理を登場するしかない。つまり、いままで日本にいたまたはいる不法滞在者にはできるだけやわらかに対処すべきだと思う。
その理由は:「入国や滞在の仕方に違法行為があったとしてもそれは形式的なものに過ぎず、また具体的な被害者はいない。それだけでなく、この人々は長期にわたり職場でかけがえのない人材として勤労し納税の義務を果たしてきたのである。それに対して、人生の設計の全面的やり直しを迫る退去強制は当を失していかにも厳しすぎると言わざるを得ない。」
(『超過滞在外国人と在留特別許可』明石書店12 ページ)
つまり、不法滞在という違法行為は形式上だけで、具体的な被害者はないということである。アメリカのような7 年以上ちゃんと法律を守って生活する「超過滞在者」に「green
card」を与える法律がある。なぜならば、長い時期を経て、もうこの社会に溶け込むようになったからである。事例のなかで述べたように、中国の不法滞在者の男性はほとんど帰国する道を選ぶのだ。それは、日本政府が特別許可を許すのに絶望を言うより、日本社会の冷たさ、厳しさに対する絶望を言ったほうが適切であろう。それから、「不法滞在者」というのは、国家あるいは社会が作り出した産物であることが考えられる。近代世界では、支配する「中心」地域と従属する「周辺」地域とその中間の「半周辺」地域からの移動は止まることが出来ない「自然現象」である。それは個人の意識だけでなく、自分の国の状況や受け入れ側国の状況に影響されることも事実として否定できない。
また、出稼ぎは目的として考えると、実は不法滞在者と合法に留学する人たちの最終目的はほぼ同じであろう。「将来はよりよい豊かな生活を過ごしたい」。それはどう考えても罪ではないのではないだろうか。
単一民族としての日本には世界経済がボーダーレス化の現在、多民族の国家を求めるのはなかなか難しいことだろう。1994 年日本のバブル経済崩壊を始め、日本の不景気が今までずっと続けている厳しい現状の下で、この外来者の特別な人々―不法滞在者にどうやって対処すべきか。それはこれからの課題である。
しかし、その特別な一角さえうまく対処できなければ、共生というのはまさに夢ではないだろうか。
参考文献:「超過滞在外国人と在留特別許可」明石書店
駒井洋、渡戸一郎、山脇啓造編
樊祥達『東京の上海人』(東方書店、96 年)
商学部産業経営学科2 年19 組呂E
2002 年1 月

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